<TOPICS 004: 合資会社ガラクタス代表 中埜幹夫さん>

CO2free.jp Partner: グリーン電力証書Tシャツデザイナー

    2005年の夏、グリーン電力証書Tシャツがまだ企画段階だったとき、 Tシャツ制作各社にシリアル入りTシャツ制作についての問い合わせをしました。 そのとき、企画の趣旨を理解・賛同し、真っ先に熱い返事を下さったのが、 ガラクタス代表の中埜幹夫さんでした。 シリアル入りグリーン電力証書Tシャツは、中埜さんの工夫と、 ガラクタス岡山工場の皆さんの手間によって実現したのです。 デザインについても、“エアコンを入れたい”といった一見無謀な要望を見事、 かわいいデザインに落とし込んでくださった中埜さん。 2006年夏はコラボレーション企画のWWFパンダTシャツのデザインも担当してくださいました。 今回は、CO2free.jp Project影の立役者、Tシャツデザイナー中埜幹夫さんにお話を伺いました。

インタビュー: ガラクタス代表 中埜幹夫さん

    Q1.「ガラクタス」について教えてください。

    ガラクタスは、2001年に設立、今年で5周年のまだ新しい会社です。 アパレル中心のデザイン制作が主な業務ですね。 目指すところは、アパレルとネットワーク技術の融合です。 新しい技術で面白いことをしたいですね。

    Q2.(皆さんの疑問を代弁して)「ガラクタス」という名前の由来は?

    “ガラクタ”が語源です(笑)。 でも、ガラクタというのは、他人から見てガラクタでも、 ひとりひとりにとっては、思い入れの詰まったものだったりします。 一般的に愛されるマスなプロダクトではなくて、たったひとりに愛される オリジナルなものを作って行きたい、という気持ちで名づけました。

    前職はインターネットベンチャー全盛期に、バリバリ忙しく働いていたのですが、 質より拡大という考え方に疑問を持って、ガラクタス設立となりました。 自分の納得できる「いい仕事」を、こじんまりでもいいからして行きたいですね。

    Q3.最初にグリーン電力証書Tシャツの話を聞いたときの感触は?

    主な業務であるアパレル制作は、ひたすら受注→加工→販売を繰り返す毎日。 服が目の前を通り過ぎてゆく感じでした。 オーダーメイドの服を作るということに加えて、それが社会に役立つとなれば、 より僕たち自身が充実できるな、と。

    Q4.シリアル番号入りTシャツは大変ですか?

    僕よりも、岡山の工場の職人さんたちが手間をかけてくれているんですよ。 職人さんは普通、手間をかけるのをいやがるのですが・・・。がんばってくれています。

    Q5.グリーン電力への期待を教えてください。

    このプロジェクトに参加するまでは、 正直言ってグリーン電力証書のシステム自体を知りませんでした。 知って、この、「今すぐ始められる」感じがいいな、と思いましたね。 僕も、無理しないのがエコの基本かな、って思います。

    Q6.CO2free.jpプロジェクトへのメッセージをお願いします。

    活動のコンセプトが全うされる限り、これからも地道に続けていただきたいですね。 先進国の人が全員このプロジェクトに参加すれば、問題が結構解決するんじゃないかな、って思います。

    Q7数々のデザインをしていただきましたが、正直どのデザインが一番お気に入りですか?

    実は、2005年7月24日発売の「大人のグリーン電力証書Tシャツ2005」です。 でも、どれもストーリーがあって作ったものなので、全部に思い入れはありますね。

    (聞き手:Governance Design Laboratory高瀬香絵)

編集後記

    中埜さんは、京都工芸繊維大学で意匠デザインなどを学んだ後、 WEBデザイナーとして、当時全盛期だったインターネットベンチャーで 多忙な日々を送っていたようです。 自分の仕事の意義を求めて、会社を辞めて作ったのがガラクタスだったことは、 もう1年のお付き合いになりますが、今回初めて聞きました。

    「自分の納得できる仕事をやる」ことは、 自分が幸せになるためにはすばらしいスタンスですし、それだけでなく、 社会全体が成熟するためにも、このような考え方で仕事をする人が増えればいいな、 と思いました。“上”という、登ってみれば空虚なものを見境なく目指すのではなく、 “日々の自分のあり方が気持ちいいこと、納得できること”の方が、 最終的には幸せなのではないかな、という気持ちになりました。
    待望のジュニアも誕生し、幸せいっぱいの家庭です。

    (Governance Design Laboratory高瀬香絵)

参考